▶️企業価値理論とROIC/WACCの関係≒物理理論と万有引力の法則の関係
「物理現象の変動」における「ニュートン力学」の「万有引力の法則」に相当するのが、「企業価値の変動」における「モジリアーニ・ミラー理論(MM理論)」の「ROIC/WACCと企業価値の法則」です。
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▶️1961年に米国シカゴ大学のモジリアーニ教授、ミラー教授が発表
MM理論は、ノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大学のモジリアーニ教授とミラー教授が企業価値について1961年10月発表した理論です。投資家と企業、経営者が持つ情報が全く同じという前提、すなわち「完全資本市場」の仮定の下では、「企業の配当政策は企業価値に影響を与えない」という命題について証明した理論です。その際に、証明に利用されたのがROIC/WACCと企業価値の関係の法則ともいうべき数々の方程式です。その理論はいまだに企業価値の理論の根幹をなしています。
▶️ROIC/WACCと企業価値の関係を知らない経営者がトップの上場企業に投資したいですか?
ニュートン物理学を知らないエンジニアが作った建築物に投資したいですか?この答えに対して誰もがNOというだろう。同じような質問で「ROIC/WACCと企業価値の関係を知らない経営者がトップの上場企業に投資したいですか?」といわれても、知らない経営トップが多いので、投資先がなくなってしまうのが日本の現状です。ニュートン物理学を知らなくてもローマ人は素晴らしい建築物をつくりました。同じようにROIC/WACCと企業価値の関係を知らなくても立派な上場会社を運営するな経営者はたくさんいます。しかし、やがて、「ROIC/WACCと企業価値の関係を知らない経営者がトップの上場企業に投資したいですか?」という問にすべての投資家がNoという時代がすぐ来ると認識した方がよいでしょう。なぜなら、以下に示したように、ROIC/WACCに精通した経営者のほうがより素早く未来思考で意思決定ができるからです。
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▶️モジリアーニ、ミラーの弟子が創設したSternStewart&Co.がROIC/WACCの概念を普及
モジリアーニ・ミラーの理論をEconomic Value Added (EVA®)という概念でコンサル体系に発展させたのが、モジリアーニ・ミラーの弟子、スターンとスチュワートです。彼らが設立したSternStewart&Co.が世界中にROIC/WACCを使った経営システムや企業価値の評価手法の概念を広めました。JPRの代表の宮下は、そのSternStewart&Co.において日本人初のコンサルタントとして花王(4452)やソニー(6758)などアドバイスしました。